今回はいよいよ退院が近づき、ようやく家に帰れる安心感と、先の見えない不安感が入り混じった複雑な感情の中、情報収集をしていたときを思い出しながら書いてみようと思います。
24時間、手厚い医療を施してくれる病院はとっても安心できる場所で、先生も看護師さんもPTさんも医療連携室の方も、何人もの方々が懸命に生後数ヶ月の息子に関わり、毎日毎日、本当に可愛がってくれていました。
そんな日々も数ヶ月が経ち、いよいよ退院の日が近づいてきました。
いよいよ、これから夫婦二人で24時間の看護が始まります。
息子は気管切開をしていて、親が寝ている夜中に痰が詰まれば窒息死してしまう、人工呼吸器が止まれば同じく命を失うリスク。日中は経鼻経管栄養で目を離すと誤嚥が怖く、1日に何度も分けてミルクをシリンジやボトルで注入し続ける生活…。
正直、退院後の日々の生活が全く想像がつかないまま退院の日を迎えることになりました。
この先、どうすれば良いのか?どこに相談すべきなのか?全体像がわからないまま、人脈やネットを頼りに、手探りで情報を集め始めました。相談をした組織や相談内容をまとめていってみようと思います。
入院している病院の医療連携室
まず一番最初に頼れる相談相手は、病院の医療連携室の方でした。
医療連携室とは、地域の役所、医療機関、福祉施設や介護サービス機関と連携し、退院後の生活が円滑になるように調整をしていただく窓口になります。
息子の病状を最もよく知る主治医や看護師の方と緊密に連携し、退院後の生活をどう過ごしていくべきか、大まかな方向性を固める役割を担っていただきました。
医療連携室の方々は当然ながら医療的ケア児のサポートを豊富に行ってきており、退院後の生活に何が必要なのか、相談内容によってどこに相談すべきなのか等を丁寧に教えていただきました。また、自宅からの距離を考慮に入れながら地域の訪問医、基幹病院、訪問看護ステーションを選択し、具体的なアドバイス等も交えながら調整をすすめていただきました。
また、退院にあたって、このような方々との調整を担っていただきました。退院前のカンファレンスをオンラインで実施し、医療的なケアを行う上での注意点や、現在の状況の共有を細かく行いました。
- 入院先の主治医
- 入院先の看護師
- 訪問医
- 訪問看護ステーションA
- 訪問看護ステーションB
- 区役所の保健師
この時点では、登場人物の多さに圧倒されてしまい、訪看さんに何をどこまでお願いして良いのか、主治医と訪問医の役割の違いなど、わからない点も多いままカンファレンスが終了となり、ぼんやりとしか理解できていませんでした。
医療連携室の方とは、退院後にも、手当を申請するための医師の意見書の申請に関して等、継続的に関わっていくことになります。退院前から退院後の今もずっとお世話になっています。
市役所や区役所
退院が近づく頃から役所に出向いて、福祉サービスに関する相談をすることも増えてきました。主な相談窓口は、こども家庭支援課でした。その中でも保健師の方と、ケースワーカーの方と様々な会話を通じて情報収集を行っていきました。
まず大きな勘違いをしていた点を記しておくと、役所は「医療的ケア児に関するプロである」と勘違いしていたことです。
大きな役所だったこともあって、医療的ケア児や障がい児のサポートを数多く行っているであろうという先入観があり、様々な相談をその前提のもとに行ったため、コミュニケーションがうまくいかない場面が数多くありました。
具体的には、入院先の病院では申請が可能と聞いていた障害者手帳や特別児童扶養手当について、役所側では0歳での申請は承認された例が数少ないという話でしたが、結果的に双方とも承認された、という事実がありました。
後々振り返ってみると、入院先の病院の規模は日本有数の巨大病院であり、病院の医療連携室の方と役所側の担当者の方との間の情報量や経験値に差があった。ということなんだと思います。これは仕方がないことなのかもしれませんが、何を信じて良いのかわからなかった自分たちにとっては、正確な情報を伝達してほしかった、と少し残念に思うポイントでした。
役所に相談した主な内容としては、公的なサポートはどんなものがあるのか?保育所や、児童発達支援施設の利用について、どう進めるべきか?等になります。
役所に相談した内容の一例
- 障害者手帳の申請
- 重度障害者医療証の申請
- 特別児童扶養手当の申請
- 障害児福祉手当の申請
- たん吸引機の補助の申請
どんな申請を行うにせよ、医師の意見書が必要になるため、前述の医療連携室との関わりは非常に濃いものとなります。申請が通りそうかどうかは役所側の方よりも医療連携室の方や、意見書を改定くださる医師の方が詳しいケースもあるため、役所側だけではなく、病院側からも情報を集めていくことが重要かと思います。
長くなってきましたので、また次回以降で続きを書いていきたいと思います。

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